平成29年度の西川端

2018/03/17

西川端小学校の花24

| by 西川端小学校
 春になって一気に植物が活発になってきています。
次の写真は何か分かりますよね。 

アップにすると、まるで森のようです。


 分かりましたね。そう、土筆(つくし)です。土の筆(ふで)の名にふさわしい形ですね。食べたことがある人はいますか? 春になるとツクシを食べる地域があります。私もその一人で、ツクシを食べると春を感じます。フキノトウやタラの芽などのように、春を感じる食べ物はいくつもありますね。
 ただ、これも花なの?と疑問に感じる人は多いと思います。
 以前、稲の花を紹介しましたが、稲には花びらがなく、花には見えないですね。ですからここでは見た目ではなく、子孫を残す、増やすための植物の大きな工夫、努力を「花」と表現していると思ってください。

 稲はおしべから出た花粉がめしべにつくことで稲の粒がふくらんできます。これが次の稲の種になりますが、ツクシはどうでしょう? ツクシの種を見たことがある人?と聞いても、誰も手を上げないと思います。 ツクシは種では増えません。また、チューリップなどのように球根でも増えません。
 実は、ツクシは胞子(ほうし)で増えるのです。上の写真のように筆先の部分の開いているところから、細かい粉が飛んでいるのを見たことがある人もいるでしょう。あの粉が湿った土の上などに落ちると、そこから根や茎がのびるのです。下の写真はまだ若いツクシにため筆先が開いていません。上の写真との違いを見てください。

この、ツクシになって胞子を飛ばすために準備をしているのがスギナです。「スギナ」という緑色の草がツクシの栄養を作り蓄えるための茎と葉で、子孫を増やして遠くまで広がるためにツクシとして地面に顔を出すのです。形も色も全く違うのに地面の中ではスギナと土筆はつながっているのです。
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