愛西市立立田中学校
 

立田中日記

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2019/03/05

第72回卒業式

| by 立田中学校



 春の訪れを感じさせる穏やかに晴れ渡った日、第72回卒業式を行い、64名の生徒がこの学び舎を巣立っていきました。
 卒業式開式早々、初めての担任で3年間持ち上がった先生が感極まって名前が呼べなくなってしまったのをきっかけに、卒業生、保護者、教職員の多くが目をうるませ、雲一つない空のはずなのに、体育館の中は大雨特別警報状態に。卒業証書を手渡す私も巻き込まれてしまいました。
 以下に、卒業式式辞を載せます。
 
 式 辞

 例年に比べ穏やかだった冬が足早に過ぎ去り、早春のうららかな日ざしに包まれて、朝な夕な皆さんを見守ってくれていた鵜戸川沿いの桜が、今日は皆さんの門出を祝うが如く、爛漫と咲き誇ろうとしています。

 本日は、愛西市立立田中学校第72回卒業式を挙行するにあたり、公私とも大変ご多用の中 愛西市子育て支援事業担当部長様はじめ、多くのご来賓の皆様にご臨席を賜り、花を添えていただきました。また多くのご家族の皆様にご列席いただき、卒業式がこのように盛大に行えますことを、心より感謝申しあげます。誠にありがとうございます。

 保護者の皆様、お子様のご卒業、おめでとうございます。小さな体でランドセルを背負って小学校に向かう我が子を、心配しながら見送ったあの頃から9年、心身ともに大きく成長し、たくさんの希望を抱いて新たな世界に踏み出そうとしている我が子を目の当たりにされ、感慨無量のことと、お喜び申し上げます。

 さて、卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。皆さんにお渡しした卒業証書は、たゆまぬ努力を重ね、立派に中学校の課程を修了した証であります。
 夏には酷暑に倒れそうになりながら、冬には伊吹おろしにくじけそうになりながら、学習に部活動に頑張り抜いた3年間、今日はその最後の日を迎えました。奇しくもこの学び舎で出会った仲間や先生と過ごした日々の、うれしかったことや悲しかったことの全てが、今皆さんの心の中できらきらと輝いていることでしょう。

 皆さんの入学と同時に、私もこの立田中学校に赴任し、共に三年間を過ごした、私にとっては思い入れの強い学年でした。やるべきことはきちんとやり遂げる生徒が多く、仲間を大切にして互いに支えあう、とてもまとまりの良い学年でした。
 あどけない笑顔から中学生らしい精悍な顔つきに変わった1年生、仲間とのいさかいに悩み、自分らしさとは何かを必死で探し求めた2年生、思春期を乗り越えて深い友情で結ばれ、何事にも力を合わせて全力で取り組んだ3年生と、皆さんの成長の一部始終を目の当たりにして、こんなすばらしい皆さんと出会えたことに喜びを感じています。
 今振り返ってみますと、鎌倉まで足を延ばした修学旅行や、雨にも負けず大いに盛り上がった学校祭体育の部はもちろん、一緒に数学の問題を解いたり、廊下の隅で生き方について語り合ったり、掃除をしながら冗談を交わしたり、そんな皆さん一人一人とのふれあいのひとときが、私にとって素敵な思い出です。
 また、これまでの立田中学校のすばらしい歴史の上に、防災リーダー会を発足させたり、様々なボランティア活動に積極的に参加したりするなど、新たな伝統を創り上げてくれたことに、深く感謝いたします。

 皆さんに話す機会はこれが最後になります。この3年間で皆さんとは十分過ぎるほど話してきましたが、最後に、これからの人生に必要な『教養』ということについてお話ししたいと思います。
 皆さんは、これまでに多くの知識を得たり、いろいろな技能を身につけたりしてきました。中には大人顔負けの技術をもっている人もいます。しかしながら、こうした知識や技能は、まわりの人のために活用したり、自分の心を豊かにしたりするために役立ててこそ生きるものだと思います。このように、知識と技能に、優れた人格が結びついて、人間性が高まった状態を『教養』と言うのです。
 かの孔子も、『論語』の中で『学びて思わざれば即ち罔し』という言葉を遺していますが、学ぶだけに終わらず、学びを生かして思索を巡らせ、さらに研究を重ねたり、多くの人を巻き込んで活動したりと、学びを通じて自分の人間性を高め、行動することが、真の学び、すなわち『教養』だと考えます。
 皆さんが、そうした『教養』あふれる大人となって、まわりの人と協調し、人のために尽くせる人となり、地域で、社会で、あるいは海外で活躍する人となることを願っています。

 さて、いよいよお別れです。いつまでもお元気で。平成から新しい時代にはばたく皆さん一人一人の人生が、豊かで幸せに満ちあふれたものになることを心から祈り、式辞といたします。

 平成31年3月5日                      
                                                     愛西市立立田中学校長 衞藤義隆

 その後も、生徒会長の凛とした送辞、卒業生で前生徒会長が途中涙声になりながらのすばらしい答辞で感動はクライマックスに。卒業生の最後の合唱では、全員が「中学校の3年間に一片の悔いなし」という思いを込めて歌いあげていました。これまでにないほど、感動的な卒業式でした。
 来賓の皆様、卒業生保護者の皆様、お忙しいところおいでいただき、ありがとうございました。
 


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