式 辞
佐屋中学校第75回生の皆さん、卒業おめでとうございます。
3年前、入学式で「佐屋中学校は失敗しても大丈夫な学校です。だから、いろいろなことに挑戦してください。そして、自分たちの学校は、自分たちの手でよりよくしていきましょう」と話をしました。皆さんは、授業、部活動、学校行事に取り組むだけではなく「OKB(置き勉)プロジェクト」や、ボランティア活動など、数えきれない取組をして、すばらしい結果を出してきました。皆さんが生き生きと活動しているので、学校も輝いていました。私も皆さんの姿を写真に撮って、ホームページにアップするのがとても楽しみでした。
もちろんうまくいくことばかりではなかったと思います。しかし、失敗から「どうすればうまくいくのか」と、必死に考えることで、勉強だけでは得られない知恵をたくさん身につけることができたことでしょう。また、仲間とうまくいかず、悲しい思いをした人は、悲しむ人の気持ちを理解することができ、寄り添う温かさを知ることができたでしょう。このような体験一つ一つで得たものは、決して誰にもとられることがない財産となり、将来、皆さんが困ったり、悩んだりしたときに、きっと役に立つことと思います。
これからは、さらに一歩進んで、よりよい世の中をつくっていってください。今、世界は大変な状況にあります。決して他人ごとではありません。自分一人の力では何もできないと思う人もいるかもしれませんが、一人一人が平和な世界を願って行動していけば、必ず世界は変わってくることと信じています。そういう私も、世界平和を教育で行っていこうと教師になりました。今もその気持ちは変わりません。皆さんも、それぞれの道を進んでいくとき、自分の住む地域を愛するとともに、世界にも目を向けてください。自分が進んでいく未来は、自分で創っていくことができます。
最後になりましたが、保護者の皆様、お子様のご卒業、誠におめでとうございます。お子様は、中学校生活の中で、保護者の皆様の前では見せない姿がたくさんありました。コロナ禍でご来校いただく機会が少なく、本当に申し訳なく思っております。できる限りタイムリーに、通信やホームページでお伝えしようと取り組んで参りましたが、いたらないこともたくさんあったことと思います。その都度、ご理解・ご協力いただくだけでなく、温かいお言葉で支えてくださいましたこと、心より感謝申し上げます。ありがとうございました。お子様が卒業されましても、何かありましたら、いつでも声をかけてください。
それでは、卒業生の皆さん。これからも失敗を恐れず、様々なことにチャレンジをして、財産をつくっていっていってください。これからもずっと応援していきます。
令和4年3月3日
愛西市立佐屋中学校長 赤田 由起江