今日は、草平小学校では毎年行っている「山内慶次さんの記念碑のそうじ」を、池西地区の２名の６年生の児童が行いました。
　山内慶次さんは、今から１４４年前の１８７７（明治１０）年に、現在の池西地区に生まれました。大変貧しく、学校へなかなか通うことができませんでした。そんな中、一生懸命に勉強して「尋常小学草平学校」（今の草平小学校）を卒業しました。３０歳の時にメキシコへ行き、さらにアメリカのロサンゼルスに移住し、自分で農場経営をするという大成功を収めました。その後、日本に戻った山内さんは、手にした大金の一部を「自分は苦労したが、草平小学校の子どもたちが安心して勉強ができるように」と、寄附をしてくれたのです。しかも、山内さん８３歳の１９６０（昭和３５）年から、１９６７（昭和４２）年８９歳でこの世を去るまで、８年間にわたりたくさんの寄附をしてくれました。
　その偉業をたたえ、１９６５（昭和４０）年に池西地区に記念碑が建てられました。そして草平小学校では、「山内賞」が作られました。その寄附金で、毎年卒業生に一人１本の鉛筆が贈られます。それは、山内さんが亡くなられて５４年の月日が経った今も、その鉛筆は贈られ続けています。
　そのことに感謝の気持ちを伝えるために、毎年この時期に記念碑のそうじを行います。きれいな雑巾でしっかりと拭き上げて、お花を供えました。これも先輩たちから引き継がれた伝統です。大切にしたいですね。
　草平小学校に、このように地元のために尽くしてくれた人がいることを誇りに思い、感謝して学校生活を送りたいですね。６年生へは、来週の月曜日に、朝礼で山内賞の紹介をしてから、贈る予定です。