愛西市立立田中学校
 

立田中日記

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2017/03/03

第70回卒業式

| by 立田中学校


 前日の雨も上がり、すがすがしい晴天の日、本校の第70回卒業式を行いました。
 まずは、卒業生入場、みんなちょっと緊張した面持ちです。

 卒業証書授与、担任の先生が、3年間の思いを込めて、心を込めて名前を読み上げ、卒業生もそれに立派な返事で応えました。私も、一人一人の名前を読み上げながら「おめでとう」と証書を渡し、卒業生の多くが「ありがとうございました」とあいさつを返してくれました。心と心の通い合う、すてきな瞬間です。

 校長式辞です。私もこの1年間の思いを、卒業生に伝えました。
 
  式辞

 やわらかな日ざしの中で、校庭の桜のつぼみたちが、我先にと競うようにふくらみ始めています。今年もまた、希望に満ちた春が訪れました。

 本日は、愛西市立立田中学校第七十回卒業式を挙行するにあたり、公私とも大変ご多用の中、愛西市企画政策部長様はじめ、多くのご来賓の皆様にご臨席を賜り、花を添えていただきました。また多くのご家族の皆様にご列席いただき、卒業式がこのように盛大に行えますことを、心より感謝申しあげます。誠にありがとうございます。

 保護者の皆様、お子様のご卒業、おめでとうございます。お子様の手を引いて校門をくぐった小学校の入学式から九年。義務教育を終え、自らの意志で進む道を決め、今、まさに、自らの足で夢に向かって歩もうとしているお子様の、凛々しい姿を目の当たりにされ、感慨無量のことと、お喜び申し上げます。

 さて、卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。先ほどお渡しした卒業証書は、立派に中学校の全ての課程を修了した証であります。
 灼熱の太陽が照りつける夏にも、伊吹おろしの吹きすさぶ冬にも負けず、遥か養老の山脈に見守られて登校した五九〇日、いよいよその最後の日を迎えました。
 出会いというのは、まさに奇跡の連続です。奇しくもこの時代に生まれ、この学び舎でめぐり会い、共に過ごした友達や先生との一瞬一瞬が、今皆さんの脳裏で、思い出という輝きを放っていることでしょう。
 十七年ぶりに中学校に転勤してきた私を、温かく迎え入れてくれた皆さん、修学旅行で楽しい三日間を共に過ごした皆さん、教室や廊下で冗談交じりにおしゃべりを交わした皆さん、部活動や学校祭でたくさんの感動を与えてくれた皆さんとめぐり会い、充実した人生のひとときを過ごせたことに、私自身も、出会いの奇跡と喜びを感じています。
 また、立田中学校のすばらしい伝統を立派に受け継いで、さらに発展させ、範を示しながら後輩に伝えてくれた皆さんの努力に対して、感謝の気持ちでいっぱいです。
 皆さんには、この一年間に、私自身のこと、勉強のこと、生き方のこと、恋愛のことなど、折に触れていろいろな思いを伝えてきました。まだまだ伝えたいことはたくさんありますが、時間は限られています。最後に、皆さんより四十年ほど長く生きてきた人生の先輩として、三つだけ伝えさせてください。

 一つは、自分をこれまで育み支えてくださった家族はもちろんのこと、今まで出会った、またこれから出会うであろう全ての人たちに感謝し、大切にして生きていってほしいということです。
 どんな人生を歩もうと、人は人に支えられてしか生きていくことはできません。時には、自分と考えの合わない人や、自分のことを厳しく叱る人と出会うこともあるでしょう。でも、それは、言い換えれば、自分の考えを広げてくれる人、自分を正しい方向に導いてくれる人なのです。どんな人でも受け入れ大切にする人は、逆に人から大切にされる人となり、その人の周りにはきっと多くの人が集まることでしょう。
 どんな時でも、人に感謝し人を大切にすることを忘れないでください。
 二つ目は、これから先、自分の人生にどんなことが起ころうとも、自分の可能性を信じ、自分で進むべき道を決め、自分らしく生き抜いてほしいということです。
 長い人生、良いこと、良くないこと、いろいろなことが起こります。予期せぬような辛いことが起こって、途方に暮れ、いろいろな人に相談することもあるでしょう。でも、最後は必ず自分で決めてください。自分で決めたことなら、どんな結果になろうと受け入れられますし、自分の足で力強く踏み出すことができます。
 一度きりの、誰のものでもない自分の人生だからこそ、自分を見失うことなく、自分らしく生き抜いてください。
 最後に、「願」の気持ちをもってください。
「あれがほしい」「こうしたい」という自分のための願いを「欲」と言います。「欲」は決して悪いものではありません。「欲」は誰にでもありますし、「欲」こそが向上心や成長の原動力ですから、その気持ちは大切にしてください。
 でも、それとは別に、「みんなが幸せになってほしい」「世界が平和であってほしい」という周りの人のための願い、すなわち「願」の気持ちをもってほしいのです。「願」の気持ちをもち続けると、自然と柔らかな表情になり、瞳が澄んできて、優しい人になれます。
 心の片隅に、ずっと「願」の気持ちをもち続ける、すてきな人になってください。

 さて、いよいよお別れです。卒業生八十四名が、夢の羽をはばたかせて、それぞれの未来へと旅立ってください。
 いつまでもお元気で、そして皆さん一人一人の人生に幸多かれと心から祈り、式辞といたします。

   平成二十九年三月三日   愛西市立立田中学校長 衞藤義隆

 教育委員さんから告辞、ご来賓代表で市長(代理)さんやPTA会長さんから祝辞をいただいた後、在校生代表から卒業生へ感謝の気持ちあふれる送辞と合唱が贈られ、卒業生代表が3年間の思い出と感謝の気持ち、そして今後の決意を交えた答辞で応えました。

 クライマックスは卒業生の合唱です。感極まって涙する生徒もたくさんいました。3年間一生懸命頑張ってきたからこその涙なのだと思います。最後はみんなさわやかな笑顔で、体育館を去っていきました。

 教室で担任や仲間たちと最後のひとときを過ごした後、在校生や保護者、地域の方々に見送られながら、3年間通い慣れた学び舎を巣立っていきました。卒業生の気持ちが、晴れ渡った空と重なり合い、すばらしい門出になりました。
 卒業生の皆さん、ありがとう。そして、お幸せに。
 保護者、ご来賓、地域の方々、ありがとうございました。
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